ACL ムアントン対川崎フロンターレ タイ在住者のムアントン目線の試合の感想 @タイ
1時間ほど前に会場に着いた。相変わらずムアントンのサポーターがたくさん来ている。平日開催だし、最近負けが続いてるのに有り難いことだ。
日本人もいつもより多く見かけた。報道の人も多いのかな。川崎のサポーターはもうアウェイ席でスタンバってる様だった。人数も鹿島(ACL)や広島(トヨタプレミアカップだっけ?)よりもお多い感じだった。
あれ?改めて見ると人数はそんなに多く無いか?アウェイゾーンが狭すぎて多く見えるのか?ただ、メインスタンドから距離はあったが応援の声はよく聞こえてた。
そして事件は起こった。
ここ半年ぐらいやっているムアントン恒例のバイキングクラップで試合前の緊張と興奮がMAXになるはずが、フロンターレサポーターが合いの手太鼓を入れた事で会場は変な雰囲気になった。
タイのサポーターはムアントンに限らず1つのチームに複数ある。ナショナルチームもハードコアという名前や、ウルトラス(?)だったりイロイロとあり、好き放題応援している。なぜタイはまとまって応援しないのかとタイ人に聞いたことがあるが、答えは、人それぞれ好きなようにしたいだろうし、自分のカラーを出したいから1つになる必要性ないんじゃない?と言われた。まとまる事や、団体行動を重んじる日本ではありえない発想。ナイス!タイランド! あれ?サッカーに向いていない国民性?
しかしタイでは違う応援団の邪魔?合いの手?をしたのを見た事が無い。(アウェー側も邪魔しない) なので、ムアントンのポーターが荒れるんじゃ無いかと心配した。もしバイキングクラップの音頭をとっているのがNゾーン(北側サポ)の人達だったら物が飛んできて乱闘になったんじゃないかと・・・。(勝手な妄想)
しかし音頭をとっていたムアントンSゾーン(南側サポ)の人達は初め何が起こったか解らない様だった。しかし川崎側が何度も合いの手太鼓を入れた事で、緊張が一気に緩和し笑いになった。こんな変な感じで選手を迎え入れるのは初めてだ。
(太鼓の音のキレと合いの手のタイミングがもっと良ければすばらしいコラボだったのに・・・。)
でもなんか良かったよ!こんな交流もあるんだなぁ・・・。
※補足情報※
『オーレーオーレオ! ウィ チア フォー タイランド!』(多分こんな感じ)という応援の掛け合いはナショナルチームの試合で見たことがあるが、別サポ同士のセッションは見たことない。
そして試合開始。ムアントンの先発は予想どうり。まあ、駒が少ないので誰でも予想できるが・・・。
ムアントンの先発。
そして、川崎のスタメン。
正直22番のハイネル選手と6番田坂選手は知りませんでした。あとで調べたら田坂さんは下地奨さんと大学で同期なんだね。日本の人はあまり知ら無いかもしれ無いが(タイの人もサッカー好きじゃないと知ら無い)下地奨さんはタイでサッカー選手をしている?していた?人です。
川崎の先発に小林悠と大島が居ないのが少し残念だった。(大塚も見たかった!タイに来てた?)でもその代わりが森本と家長なんて!?贅沢過ぎる。
北京オリンピック予選の戦友が並ぶ。
芝の状態を見て森本にしたのかと思ったが、ハイボールは1度しか森本に入らなかった。やはり芝がゆるくズッコケる川崎の選手が何人かいた。中村が低めの位置にいてあまり前に顔を出さなかった。もっと前線で仕事する選手と思っていたけど、大島がいないからなのかな?前半は抑えめという作戦だったのか?
川崎は縦に早くという意識よりもボールを保持する事に重きをおくスタイルなのか、裏を取る感じがあまり無かったと思う。ただ前半はムアントンの選手が前からプレスをかけて川崎もやりにくそうだった。そんな中、ハイネルは余裕で相手をかわしていたのが印象的だった。
中2日なのに必死に走るムアントン。精一杯なのか、ギヤをワザと少し落としているのか分からない川崎。前半終了前までほぼ五分五分な展開だった。しかしロスタイムにティーラトン→J(スルー)→ティーラシンで、ゴールを決めてムアントンの流れになって前半終了。
そして後半開始。
川崎は森本に代えて小林を入れてきた。見れて嬉しい反面これはやばくなってきたぞー。そしてさらに大島も入れてきた。と思ってたら家長から車屋さん?中村で同点に追いつかれた。中村のトラップはハンド臭かったが、ノーファールでゴーーーーール!そしてジャスティス!!!
え?ジャスティス?
全ての人間にとって不都合なく公正な思考・行動」「真っ直ぐな心」
えっ?結構ハンドっぽいよ!大いに不都合あるよ!
まあ、やべっちの企画で勝手にぶち込まれたパフォーマンスなので中村選手は何にも悪くないです。ほんと悪くないです。
ただ、ドーとセリオがあれだけハンドとアピールしてたので、審判の角度がもう少し違えばハンドになったかな?しらんけど・・・。
そしてすぐ2点目追加の川崎。中村→大島→中村→家長→小林。あんな弾道のセンタリングであんなに綺麗にボレー決めるなんて!すごいね!結構なベストゴールなんじゃない?と思うような素晴らしいゴール。
やっぱり、中村は点の匂いのする時にだけ前線にうまく出てくるなあと感心しました。というより中村が点の匂いを作り出して前に出てきてるのか。すばらしい。
ムアントンも疲れの見えるピラパットやモンコンに代えて、若手のソラウィット、サヌックランを入れるが駒落ち感が否め無い。たらればだがシスコ、ヘベルチ、アディサックを投入できればなぁと強く思う。
そして、うまく時間を使い出す川崎。大島が座り込んで時間使うなーと思ってたら怪我でもしたのかな?爪でもわれた?森谷と交代。
家長はボールをもらうとゆっくりとコーナーへ行って時間稼ぎ。そしてこのフリが3点目の布石となった。またコーナー付近で家長がボールを受け時間稼ぎをするんだろうなとムアントンの気が緩んだ瞬間に家長→小林→森谷?→小林→阿部っちゴール。この時も中村は最前線でワタナーを引きつけて阿部っちをフリーにさせてるんだよなぁー。
これで、ムアントンのサポーターの一部が帰り出した。まあそうなるよね。
それでもキャプテンのティーラシンは選手を鼓舞してた。しかし疲労困憊で2点ビハインドの選手たちは元気がなかった。
それでもJが最後まで頑張っていた。森谷に倒されていきなりレッドが出たが、間違いでイエローになるというハプニングがあったり、Jが相手に囲まれてマルセイユルーレットをして会場が沸いたら、そのこぼれ球をネットがサラッとラボーナでパス出したりという細かなプライドのぶつかり?も見られた。
タイムアップ直前にはセリオが前線に残りパワープレーを仕掛けたがうまくいかなかった。
そしてタイムアップ。倒れこむムアントンの選手が印象的だった・・・。
しかしよく頑張ったよ。リーグ戦が金曜開催だったらとか、給水が無ければ良かったとか、審判がハンドの判定をしてくれればとか、タラレバ満載だけどよく走りました。
両選手の皆様お疲れ様でした。そして川崎のサポーターもお疲れ様でした。